スポーツ後の汗とニオイ対策:運動直後にやるべき6つの手順

ナレーション

ジムでのトレーニングを終え、爽快な気分で更衣室に戻る。しかし、ロッカーを開けた瞬間、自分のウェアから立ちのぼるニオイに気づく。ランニング後、電車に乗るのが気まずい。そんな経験に心当たりはないだろうか。

スメル君の質問

「博士、運動した後ってなんであんなに臭くなるの?」

匂崎博士の解説

「結論から言おう。運動直後の汗そのものは、実はほとんど無臭だ。問題はその後に起こる”細菌の分解作用”にある。」

激しい運動をすると体内で乳酸が増加し、汗とともに排出される。加えて、エネルギー代謝が活発になるとアンモニアが血中に増え、汗に混じって体外へ出る。これが「疲労臭」の正体だ。

ナレーション

2014年にベルギー・ゲント大学の研究では、ポリエステル製のスポーツウェアは綿素材と比較して、着用後のニオイが有意に強くなることが報告されている。

スメル君の深掘り質問

「じゃあ運動が終わったら具体的に何をすればいいの?」

匂崎博士の実践アドバイス ── 6つの手順

  • 手順1:濡れタオルで汗を拭き取る ── 乾いたタオルではニオイ成分が肌に残る。濡れタオルなら乳酸やアンモニアも拭き取れる
  • 手順2:速やかに着替える ── 汗を吸ったウェアは細菌の培養器
  • 手順3:水分を十分に補給する ── 水分不足で汗が濃縮されアンモニア濃度が上がる
  • 手順4:シャワーを浴びる ── 運動後30分以内が理想。菌がニオイを生成する前に洗い流す
  • 手順5:デオドラント剤を塗布する ── シャワー後の清潔な肌に使うのが最も効果的
  • 手順6:ウェアをすぐに洗う ── 放置すると菌が爆発的に増殖。酸素系漂白剤が有効

ナレーション(まとめ)

運動後のニオイは「汗を放置した結果」として生まれる。対処のスピードが明暗を分ける。

匂崎博士の締め

「汗をかくこと自体は決して悪いことではない。問題は”汗のあと”をどう扱うかだ。気持ちよく汗をかき、気持ちよく帰る。それがスポーツとニオイの健全な関係だ。」

参考文献

  • Callewaert C, et al. Applied and Environmental Microbiology, 2014.
  • Baker LB. Temperature, 2019.