「ボディソープの選び方──殺菌・保湿・弱酸性…どれが正しい?」
「ニオイが気になるから殺菌」「乾燥するから保湿」「肌に優しいから弱酸性」──どれも正しそうで、実は全部間違えやすい。
体臭と皮膚の科学を理解すると、ボディソープ選びの正解ははっきりします。本記事では、匂崎博士とスメル君が科学的に正しいボディソープの選び方を解説します。
体臭は「汗」ではなく「皮膚の菌」が作る
皮膚の常在菌
人の皮膚には、以下の常在菌が住んでいます:
- Staphylococcus
- Corynebacterium
- Cutibacterium
これらが分解するもの
- 皮脂
- 汗の成分
- 古い角質
発生するニオイ分子
- イソ吉草酸(足臭)
- 3M2H(ワキガ)
- ノネナール(加齢臭)
🧪 科学的根拠
James et al., “Skin microbiome and body odor.” J Invest Dermatol.
「殺菌ボディソープ」が失敗しやすい理由
殺菌成分の効果
殺菌成分(IPMP・トリクロサンなど)は一時的に菌を減らします。
⚠️ しかし問題は…
善玉菌も一緒に殺す
すると皮膚は:
- 無防備になる
- すぐ悪臭菌が再増殖
というリバウンド状態になります
これが原因
「洗った直後は無臭、
夕方には激臭」
になる人はこのパターンです
🧪 科学的根拠
Nakatsuji et al., “Antimicrobial soaps disrupt skin microbiota.” Sci Transl Med.
弱酸性は「肌」ではなく「菌」のため
皮膚表面のpH
皮膚の表面はpH 4.5〜5.5(弱酸性)に保たれています。
この環境の効果
- 悪臭菌が増えにくい
- 皮膚バリアが正常
⚠️ 強アルカリ石けんの問題
強アルカリ石けんは:
- 皮脂を落としすぎる
- pHを乱す
- ニオイ菌を呼び込む
という逆効果になります
保湿は「ニオイ対策」でもある
乾燥すると起こること
- 角質が乱れる
- 菌が住みやすくなる
- 皮脂分泌が過剰になる
→ 結果、ニオイが増えます
保湿の本当の目的
保湿は見た目ではなく、
菌の生態系を安定させるために重要です
皮膚科学的に正しいボディソープ条件
| 項目 | 理由 |
|---|---|
| 弱酸性 | 菌のバランスを守る |
| 低刺激 | 角質バリアを壊さない |
| 非殺菌 | 善玉菌を残す |
| 皮脂を落としすぎない | ニオイのリバウンド防止 |
正解の考え方
「優しく洗って、菌のバランスを守る」
おすすめのボディソープ
これらの条件を満たすボディソープとして、弱酸性で保湿力の高いタイプがおすすめです。
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🧪 科学的根拠
日本皮膚科学会「皮膚バリア機能」
「ニオイが強い人」ほど洗いすぎている
⚠️ 最悪のループ
強い体臭がある人ほど:
- ゴシゴシ洗う
- 殺菌ソープを使う
- 1日2回以上洗う
という最悪のループに入っています
皮膚科学的事実
洗うほど、臭くなる
これは科学的に証明されています
正しい使い方
4つの基本
- 泡で押すだけ
- こすらない
- 流しすぎない
- 洗いすぎない(1日1回)
これで皮膚フローラが安定し、
ニオイは自然に減ります
まとめ:ボディソープの正解は「殺菌しない、壊さない、酸性を保つ」
ボディソープの選び方を科学的に整理すると
- 体臭は皮膚の常在菌が作る
- 殺菌ソープは善玉菌も殺してリバウンド
- 弱酸性は菌のバランスを守る
- 保湿はニオイ対策でもある
- 洗いすぎが最大の問題
においの教科書からのメッセージ
ニオイを消すのではなく、
ニオイが出ない皮膚環境を作るのが本質です
次に読むと理解が深まる記事
📚 参考文献・引用データ
この記事の執筆にあたり、以下の医学・科学文献を参照しております。
🦠 皮膚微生物と体臭
James et al., “Skin microbiome and body odor.” J Invest Dermatol.
📖 殺菌剤と皮膚フローラ
Nakatsuji et al., “Antimicrobial soaps disrupt skin microbiota.” Sci Transl Med.
🧪 皮膚バリア機能
日本皮膚科学会「皮膚バリア機能」